マイクロモザイクの鳩のモチーフのブローチです。14金製です。
マイクロモザイクは、18世紀にイタリアでモザイク職人が作り上げた技術です。現代のヴァチカンのサン・ピエトロ寺院は2代目になるのですが、16世紀に始まった建て替え工事で内部の装飾のためにモザイク職人が必要となりました。それによりヴァチカンにモザイク職人の学校がつくられ、沢山の職人が育成されました。
けれども寺院の完成とともに職人の仕事は減ってしまい、そのなかで生まれたのがマイクロモザイクの技法です。
テッセラと呼ばれる極小のガラス片(1辺1mm以下)を枠に埋め込み絵を描く技法で、これにより、従来では壁や床といった大きい箇所に使われていたモザイクが小さくなり、ジュエリーや小物の装飾に使われるようになりました。
一方そのころイギリスの貴族の子弟が教養を得るためにヨーロッパ大陸を数カ月〜数年かけて旅行することが盛んに行われていました。(グランドツアー)そのお土産として、小さくて持ち帰りやすいイタリアのマイクロモザイクは人気になりました。そのため当初はモチーフとしてコロッセオなど、ローマの建物が多いです。
その後モチーフは天使など宗教的なもの、動物、植物等と広がりました。ヨーロッパ中で人気になり需要が高まるにつれて、技術の高くない職人も製作するようになります。
20世紀初頭にはより短い時間で作れるように大きなテッセラで作られるようになり、芸術的なマイクロモザイクの時代は終わってしまいます。
こちらは19世紀後半のマイクロモザイクのブローチです。平和の象徴であるつがいの白鳩が、デイジーの花と共に描かれています。14金の枠は撚り線と粒金で飾られた、エトルスカンリバイバルデザインです。白鳩部分にはテッセラの抜けはありません。残念ながら周囲のモザイクにはところどころ抜けがありますが、アンティークのマイクロモザイクブローチとしてはまずまずのコンディションだと思います。
お安く入手したので、お安めに出品します。
地金 14金イエローゴールド
ブローチサイズ 横30mm 縦 25.6mm
針の長さ 29.9mm
白鳩部分のマイクロモザイクサイズ
横20.4mm 縦15.7mm
重さ 7.64g
刻印はありませんが、日本で14金を確認済みです。
ケースに入れて宅急便で発送いたします。
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